10月8日に初となるミニアルバム『Sweet Doxy』をリリースしたLarge House Satisfaction。ロックンロールからブラックミュージックを消化したストレートなサウンド。そして歯に衣着せぬ言葉も度々話題になる彼ら。今回は小林要司(Vo/Gt)に今作に至るまでの思い。そしてフロントマンとして『Sweet Doxy』に込めた言葉の真意を訊いた。
[メンバー] | 小林要司(Vo/Gt) |
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[取材・文] | 伊藤啓太 |
[写真] | 鈴木“もぐら”悠太郎 |
『HIGH VOLTEX』は初期衝動って言葉がしっくりくる
――宜しくお願いいたします。まずは今作に至るまでの流れから聞いていきたいんですが、今思い返して2012年にリリースした『HIGH VOLTEX』というアルバムはどんなアルバムでしたか?
要司曲のクオリティは今のレーベルと契約する以前の作品より格段に上がり、鋭さも増していて。そのときの気持ちが思いっきり入っていて、“尖っている”っていう言葉がいちばん似合うアルバムかな。
――Large House Satisfaction(以下:LHS)結成から7年経って出しているアルバムではあるけど、すごくフレッシュなアルバムでしたよね。
要司そうですね。フレッシュって言葉もすごくしっくりくる。レコーディング環境とかも大きいスタジオで録ったりとか初めてのことの連続で。音に対してのこだわり方とかもまったくやってこなかったことをそのとき初めてやって、自分たちのスタイルは入れ込めたアルバムになったかな。初期衝動っていう部分がすごくしっくりくるアルバムだなと。
――それ以前の作品と確実に変わってきた部分というのはどんな部分ですか?
要司それ以前の作品はもっと俺たちの中での洋楽よりというか、ハードロック。あんまりビートの速い曲がなくて、歌詞も英語だったり。だからそうか、『HIGH VOLTEX』っていうアルバムは初めて全編日本語詞で作れたアルバムですね。そっからお客さんの反応含め世界が変わったっていうか。それまでは「歌詞なんて別になんでもいい」だの、「英語のほうがかっこいい」だの思っていたから。初めて日本語で書いてライブでやったらお客さんの反応が段違いで。「やっぱり日本語じゃないとダメなんだな」って思いました。
――特にこの曲から何かが変わったのを感じたってのはありますか?
要司そのときはやっぱり「Traffic」。韻を踏んだり言葉遊びの連続で「あ、これ俺のスタイル確立できたな」と思えて。今までビビって日本語書けなかったけど、「こういう書き方だったら日本語でもやっていけるな」って。それがきっかけですごく詞が書けるようになったと思うんで「Traffic」かな。