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deidというバンドを知っているだろうか。東京の下北沢を中心としたシーンに片足を突っ込んでいるようなリスナーやバンドマンの間では既に知れた名前であるかもしれないが、9月24日にリリースされた1stアルバム『SCENE』で初めて名前を耳にする人も少なくないと思う。

東京下北沢を中心に活動する4人組。ポスト・ハードコア、エモ、オルタナティブ等の先人たちの血を色濃く受け継ぎながらも、それを模倣ではなく彼らなりに消化し、叙情性と日本人にしか描けない心象風景をラウドなギター・サウンドに内包した音を作り上げている彼ら。今作、そしてdeidというバンドを紐解くべく話を訊いた。

[メンバー] 加藤誠(Vo/Gt)荒川慎一郎(Gt)佐藤雄希(Ba)山本健悟(Dr)
[取材・文] 伊藤啓太
[写真] 鈴木“もぐら”悠太郎

diedじゃありません

――まずはdeidの成り立ちについて教えてください。

荒川元々ギターの僕とボーカルの誠が高校の先輩と後輩で軽音楽部で出会ったんです。そのときは一緒にやってなかったんですけど、僕が高校卒業したあたりから外で誠と一緒にバンドを組みまして、それが始まりですね。一時期ベースレスで1年くらいやって、やっぱりベース欲しいってなり、オフィシャルサイトでベースを募集して、そこに応募してくれたのが佐藤くんです。

――佐藤さんはdeidを知っていて応募したんですか?

佐藤Myspaceにのっている曲を聴いて、知ってはいました。

荒川その4人で2年くらいやったあたりでドラムが抜けて、そのときに知り合いのバンドから紹介してもらって山本が加入して今の体制になりました。

deid

――deidは2011年に一度名前が変わっていますがその理由はなんだったんでしょうか。

加藤まず、同じ名前のバンドがいたので「じゃあバンド名変えるか!」って話になりました。ファミレスでみんなでどうしようか悩んで、いろいろ候補が出てきたなかで最終的に荒川が「deidはどう?」って言ったんです。

荒川候補が酷かったんですよ、“火あぶりの刑ズ”とか(笑)。

加藤IRON MAIDENみたいで良いかなって(笑)。

荒川マズいなと思い「deidはどう?」って。

――deidという言葉はどこから?

荒川本当に意味のないものだと思っていただいて大丈夫です。

加藤たまにライブハウス行くとdiedって書かれてて死んでます(笑)。

荒川元々前のバンド名が人(Franz Kafka)の名前だったので、イメージが先行してしまうのは嫌だなと思って。そのときジャンル的にも模索していて楽曲がゴチャっとしていたところがあったので、(音楽性が)どっちにふれても馴染めそうだなと思ったのでそういう感じにしました。

まずは音でお客さんをびびらせようとしていた

――「ジャンルの模索」と言いましたが、加藤さんと荒川さんは2007年から一緒にやっていくなかでバンドの音楽はどう変化していったんでしょうか。

加藤誠(Vo/Gt)

加藤deidの前はもっと歌ものだったんです。そして(荒川に)「別のバンドをやろう」って言ってドラムを入れて、まず音がでかくなりました。ベースがいないんで他が頑張ろうって(笑)。ボーカルもシャウトするようなバンドになっていき、ベースを入れてからもその路線が続いて「まずは音でお客さんをびびらせよう」っていうような曲が多かったです。そして僕がwindaっていうバンドに加入したんですが、そのバンドがもっと歌ものバンドだったんです。それでコーラスとかをやらせてもらうようになり、“歌”っていうものをちゃんと意識するようになってそれがdeidにも影響を与えて“歌”にちょっとずつシフトしていって。ドラムが変わって、そのタイミングで楽曲をガラッと“変えて”それで今の楽曲が出来ていきました。

――では今作に収録されている楽曲はドラムの山本さんが加入してから出来た曲がほとんどですか?

加藤そうですね。それ以前からあった曲だと9曲目の「-1cm」と10曲目の「acty」も今のメンバーになる前の曲ですね。

――なるほど。加藤さんと荒川さんは2007年から共に音楽を始め、2011年に今のメンバーになってから今作をリリースに至ったのにはどんなきっかけがあったんでしょうか。

荒川慎一郎(Gt)

荒川自分たちだけでやっていくなかで、ライブに友達とかバンド仲間とかがたくさん来てくれるようになって。それはすごくありがたいしうれしいんですけどやっぱり”身内感”が出てしまったんですね。それをさらに上げていくにはどうすればいいのかとなったときに、まったく違ったお客さんにアプローチするのが必要なのかなっていうのもありました。そういうことを思っているときに出さないかって話をもらって、タイミングが合致したのが今っていうところがありますね。

――ライブをバンド活動の中心において活動していくなかで、行き詰まりとまでは言わないけど次のタームに移るには壁を感じていたっていうところもあるんですかね。

加藤なんだろう。元々ダラダラやっていたバンドだから「このままダラダラやっててもしょうがないよね、じゃあなんか作るか」って。バンド活動を続けるためにではないけど、エンジンをかけるきっかけにはなりましたね。

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伊藤 啓太
  • 伊藤 啓太
音楽好きの家庭育ちの次男。某CD屋からスタートし事務所、ライブハウス、音楽誌、流通、イベント制作と渡り歩いた業界屈指の決定力のない器用貧乏。
  • 鈴木 "もぐら" 悠太郎
1986年 神奈川県生まれ 通称"もぐら"
ライブハウスでの撮影をはじめ、2013年にはFUJI ROCK FESTIVALや朝霧JAMといった大型フェスの撮影も担当するなど活躍の場を広げている。またライブや音楽イベントのみならず、風景やポートレートなど幅広く撮影中。