超絶技巧ともいえるテクニカルな演奏と透き通ったウィスパーボイスを持ち味とする宇宙コンビニ。昨年10月にリリースした1stミニアルバム『染まる音を確認したら』はイギリスのプロモーションサイト“Fecking Bahamas”で取り上げられ、今年5月には、カナダのジャパニーズミュージックブームを牽引しているライブツアー“Next Music from TOKYO vol.6”に参加するなど、日本だけでなく海外からも高い評価を得ている。そんな中、8月6日には2ndミニアルバム『月の反射でみてた』をリリース。Diggityではレコ初ツアーを控えた彼らにメールインタビューを敢行。楽曲の繊細さからは想像できない彼らの意外な一面も垣間見ることができた。
[メンバー] | だいじろー(Gt)えみちょこ(Ba/Vo)なずお(Dr) |
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[文・写真] | 鈴木“もぐら”悠太郎 |
宇宙コンビニのチョコレート発掘係
――まずはメンバー皆様の自己紹介をお願いします。
えみちょこBa&Voのえみちょこです。宇宙コンビニのチョコレート発掘係でもあります。
なずおDrのなずおです! 本名は祐人です。
だいじろーだいじろーです!
――皆様はどのような経緯で集まったのでしょうか。
えみちょこ私とだいじろーさんはバンドのサポート活動をしていたんですが、私がサポートで入っていたバンドにギタリストがいなくて、ある日そこに呼ばれたのがだいじろーさんだったんですね。そこで話していくうちにだいじろーさんに宇宙コンビニに誘われました。
――元々はだいじろーさんとえみちょこさんの2人で活動していたんですよね?なずおさんはどのような経緯で加入されたんですか?
えみちょこドラムのなずおくんは私と大学の同期で、元々は宇宙コンビニのサポートとして入ってもらってました。ずっとサポートしてくれていた流れで自然とメンバーとして加入することになりましたね。
――いろんなところで聞かれると思うんですが、バンド名の由来を教えてください。
だいじろー“宇宙のように壮大な音楽をしながら、コンビニのような身近な音楽をしたいな”と思って名付けました。ちなみにこの“宇宙コンビニ”というバンド名は、僕が以前やっていたバンドの名前でもあります。とても気に入っていたので継続して使うことにしました。
相反する事柄の中にも二面性はあるような気がする
――イギリスのポストロック/マスロックプロモーションサイト「Fecking Bahamas」に前作『染まる音を確認したら』のレビューが掲載されていましたね。掲載されたことによる反響などはいかがですか?
だいじろー反響はあったように感じます。以前から海外からも反応をいただいていたのですが、今回掲載いただいたことで、より反応が大きくなったように感じます。レビュー内容についても非常に真剣に取り扱って下さり、とてもうれしく思いました。ポストロックやマスロックというジャンルは最近よく耳にするので、界隈的にも盛り上がっているような手応えを感じています。
――今作『月の反射でみてた』は、前作と比べてどのような作品になりましたか?
えみちょこ前作『染まる音を確認したら』は、宇宙コンビニのいろんな面を凝縮させたような一枚でしたが、今回は相反した二面性があって、少し幅を広げた作品になったと思います。
――”相反した二面性”……具体的にはどのようなものですか?
だいじろー明るい部分と暗い部分、終わりと始まり、善と悪などをはじめとする相反しているものを題材にしました。僕はその相反する事柄の中にも二面性はあるような気がしていて、例えば善の中でも2つに分けられるように思うんですね。それらの事柄をぜひ個々で自由に解釈し、感じていただければうれしいです。
――2曲目に収録されている「EverythingChanges」は、アルバムリリース前にiTunesで先行配信されていたり、MVも公開されていたりします。今作は全7曲入りの作品になっていますが、そのなかでこの曲をリード曲として選んだ理由を教えて下さい。
だいじろー元々、4曲目の「光の加減で話した」をリード曲にする予定だったのですが、僕らを担当してくださっている方が「EverythingChanges」をすごく推してくれていたので、結果的にこの曲をリード曲としました。