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現実と空想の境界線を壊したい

――次の「テレパス」では、“電波は街中を飛び交っている”という日常的なワードから始まって “土星のリングでおどけてみようよ”とSF的なところに飛ぶのが、すごくクウチュウ戦らしいと思いました。リヨさんの歌詞には、現実と空想の境界線があまりない気がします。

リヨ(現実と空想の境界線を)壊したいんですよね。俺、割りとそういう境界がピシッとした人間なんですよ。だから右脳と左脳の間の壁みたいのがあるんだったら、それをぶち破りたい。「この人、境界線ないなぁ」みたいな人、羨ましいですよね。そういう人を見ると、「なんで俺ってこんなにfixedされてるんだろう?」って思います。すごく真面目なので。日本人的ななにかがあるんだろうね。

――ひとつの曲の中に現実的なものと空想的なものが入り混じっているっていうのは、意識してやってるんですか?

リヨ(Vo/Gt)

リヨいや、言われて気付いた……ってことはないですけど、やっぱ両極性の体現じゃないですか? 「現実とイマジネーションの世界」「街と宇宙」みたいな。そういうことが両方入っているが故の真ん中。みたいなのが俺らしいかなと。

――「両極性」という言葉が出ましたが、結局どっちかに振り切れちゃうことはないですか?

リヨほんとに昔の曲とかはあえて偏ったりとかしてたけど、今は……。

――結果的に真ん中に寄るようになる?

リヨそうですね……。例えば「テレパス」は、ああいう風に両極的になってないとキャッチーじゃないし意味がない。「テレパス」、わかりやすく言うと電波のことで、携帯のダイヤル音から始まって、街の中から宇宙まで行って、みたいな。俺の中ではすごく自然なことですね。

――続いての「アモーレ」は、1stミニアルバム『コンパクト』にも収録されていますが、改めて今作に入れようと思ったのはなぜですか?

リヨ『愛のクウチュウ戦』だし、「アモーレ」だし、今作に入れてもいいんじゃないかなと思って。

――再録して変わったことはありますか?

リヨ再録して変わったっていうよりは、ライブをしていく上で曲が変わっていったから、それを改めて収録したって感じですね。

――5曲目の「コメット氏の場合」はカオルさん(Key)作詞・作曲ですが、制作の背景や意図は聞いてますか?

リヨなにも知らないです。サンボマスターがどうとかって言ってましたけど、それ以上は特に聞いてないですね。

――曲の意味を理解しようとか、自分なりに解釈しようとは思わないんですか?

リヨそこはあんまり重視してないですね。意味に囚われたくないから。カオルの曲の背景まで知らなくてもいいかなって思う。例えばピカソが「私の作品は、どう解釈してもいいんだよ」って言うみたいに、ピカソにインタビューする必要ないんじゃないかなっていう気持ちがカオルに対してもありますね。

――「白い十代」は『プログレ』(幻の1stアルバム)に収録されていて、「アモーレ」よりも更に前の曲ですが、改めて今作に入れようと思ったのはなぜでしょうか?

リヨ毎回ライブでやってるのに流通している音源に入ってなかったので、今作に入れようかと。あと、前の音源はアバシリ(dr)じゃないやつが叩いてるし、今の4人でやっておこうと思って。

――ライブの定番曲であり、ライブで育ってきた曲だと思うんですが、当時と変わったことはありますか?

リヨあんまりないですね。与えられたものでやっていくしかないと思っていて。そのなかでこの4人でできることをやろうとは思いました。楽器の演奏なんて人間がやってるものなんだから、アバシリに「前のドラムみたいに叩け」って言っても叩けるわけがないですよね。再録するならキャラを出してもらいたいし、今のクウチュウ戦で最高の形にするためには、この4人で頑張るしかないと思います。

――最後の「愛去ってhealing」は実体験を基に書いたのかなと思ったんですが、いかがですか?

リヨ実体験……あまり関係ないですかね。実体験がもとになってるっちゃなってますけど、「なくならない」っていうことを歌いたかったので。自分の身に起こったひとつの事例を歌にしたっていうよりは、もっと大きなことを歌いたかったんですよね。

――大きなこととは?

リヨ「なくならない」。なくなっても愛は愛。愛はなくならないですからね、なくなったように感じるだけで。恋は消費するものじゃないですか? スマホみたいなもんじゃないですか。コンビニ弁当みたいなものじゃないですか……恋って。

――だいぶ変わってきましたね(笑)。

リヨだけど愛はなくならない。消費されるものではないから。これ伝えるの難しいなぁ。言葉じゃない世界の話ですよね。頑張って、閉じ込めて、歌にしたら、こういう曲ができました。ていう感じですね。

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カタニワ
  • カタニワ
自由人。邦楽ロックとポップが好き。他にもなんでも聴いてみること、広く視野を持つことを心がけてます。音楽の他にも写真、アート、食、様々な東京カルチャーに興味を持っています。曲やライブの中にあるアーティストらしさを引き出して、沢山の人と共有できる文章を書きたいです。ただいま勉強中。
  • 鈴木 "もぐら" 悠太郎
1986年 神奈川県生まれ 通称"もぐら"
ライブハウスでの撮影をはじめ、2013年にはFUJI ROCK FESTIVALや朝霧JAMといった大型フェスの撮影も担当するなど活躍の場を広げている。またライブや音楽イベントのみならず、風景やポートレートなど幅広く撮影中。