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自分のなかでの「ザ・ロックバンド」的な要素をオーバーに表現

――「Just Fine」は1曲目とは雰囲気の違った、ロックさが全面に出た作品ですね。特に歌詞がはっきりと耳に入ってきたのが印象的で、後半にかけてのクラブミュージックへの変貌がかなりクールです。制作するにあたってのコンセプトや、サウンドのイメージなどはあったのでしょうか?

Jess「Just Fine」のRockからDiscoへの展開というのはかなり狙って作り上げました。イベントやフェスなどでロックなバンドに混ざって演奏することも多いので、そういう場所でもっと観客を自分たちのフィールドに引込みたいというのもあって。それも所謂「ダンスロック」的なものではなく、前半のRockから、まったく別物のDiscoに展開していく、というのがやりたかったんです。もちろん聞いている人にはそういう理屈抜きで気持ちよく上がってもらえればうれしいです。詞の内容は、夢を掴もうともがいている自分たち自身や周りの人々に対して、「大丈夫、きっとうまくいくよ」と鼓舞しているんですが、サウンドに合わせて、あえてgive me walletsとしては考えられないくらいマッチョな言葉をチョイスしていて。クライマックスでは、曲を聴いているであろう“みんな”に、「俺らについてこい」と語りかけるという、自分のなかでの「ザ・ロックバンド」的な要素をオーバーに表現してます。で、そうやって呼びかけた“みんな”を最後……バンドの真骨頂であるDiscoサウンドにぶち込んで踊らせちゃう(笑)という展開になっています。

――「Just Fine」から「Let You Go」への流れが聴いていて心地良かったです。こちらの曲のサウンドのイメージ、コンセプトはどのようなものですか?

Kenji「Let You Go」は、ライブを意識しつつも今までのgive me walletsの路線に近い形のディスコナンバーをEPに置きたくて、「とにかく出だしから耳に残るリフが炸裂するダンスナンバーを!」というテーマの元、作成しました。サウンドに関しては、特にギター・リードシンセのアプローチを80s、70sのファンク、ディスコナンバーをリファレンスしつつ、お互いのフレーズを掛け合わせて、リフメロを組んだ部分は拘りましたね。ここは聴いてほしいポイントです。

初めて個人的な体験を率直に歌にすることができた

――「Chicken & Us」はイントロを聴いただけで、完全にクリスマス気分になってしまい、冬が待ち遠しくなりました(笑)。英歌詞ですがどういった内容になっていますか?

Junya「Chicken & Us」の歌詞の前に質問を聞いて僕がすごく面白いなと思ったのが、やっぱり音楽って聴く人それぞれに印象が変わっているんだろうなってことです。正直なところ自分たちはまったくクリスマスを意識してないんですよ(笑)。イントロのリフは、初期give me walletsのコンセプトでもあった“シュールなリフ”というのを最近海外でも流行っているストリングスを使って表現してみました。だけど、確かに言われてみれば、クリスマスソング的な要素は各所に意図しないところであるなぁーと僕も思ってしまって、すごい面白いし、勉強になりました。

Jess歌詞はですね、今までと作り方がちょっと違って。これまでの曲では、自分自身の体験とフィクションを混ぜてストーリーを練り上げたり、ノンフィクションでも、抽象的な表現や暗喩を用いることがことが多かったのですが、今回の「Chicken & Us」では初めて個人的な体験を率直に歌にすることができたんです。本当に些細な出来事なんですが。その日、僕は彼女の家でご飯を食べる約束をしていて。鳥の唐揚げを作るよって言われてたんですが、急遽仕事が入ってしまって。で、着くのがかなり遅くなってしまう、というメールをしたんですよ。すでに料理を始めているだろう時間になってしまっていたので、自分はあとで温め直して食べるつもりだったんです。そしたら即座に「じゃあその分味がしみ込んで美味しくなるね」という返信が来たんです。それにちょっとびっくりしてしまって。自分ではそんな風に鳥を揚げずに待っててもらうっていう発想がまったくなかったので思わず感動してしまって。「遅くなる=味がしみ込む」と自動変換する(作りおきの発想がなかった)くらい丁寧に、思ってくれてるんだな〜と。その時のエピソードが、まんま詞になってます。

――最後の「Stay With Me」のMVはどのようなイメージを持って制作されましたか? また出演されてる7Aさんはどういった経緯で出演されたのでしょうか。

Sa-yaイメージはそのままタイトルからきていて、「気まぐれで、すぐにどこかへ行ってしまう君だけど、どうか私と一緒にいてくれない?」っていう大切な人への気持ちから作りました。それが私の場合はMVにも出演している愛猫ライスだったのでMVにも起用しました。でも彼が本当に気まぐれで、動物だから当たり前なんだけど、まったく思いどおりに動いてくれなくて撮影が大変でした。でも自然体な7Aとライスの画は見ているだけで幸せな気持ちになれて編集していて楽しかったです。7Aはもともとライブハウスで知り合った友達で、センスが良いのに媚びたり無駄に飾ったりしないところが好きで、今回のビデオのイメージにぴったりだなと思って出てもらいました。

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本木美奈
  • 本木美奈
94年生まれ。通称もっきー。音楽ライター。脚本勉強中。「音楽」と「ドラマ」と「犬」をこよなく愛しています。