Qomolangma Tomatoがミニアルバム『かなしみ射抜こう』を6月17日(水)にリリースした。今作はメンバーチェンジ、自主レーベルの設立を経て実に3年ぶりの作品となった。気持ちいいことにこだわり抜いたという今作、そしてここに至るまでをフロントマンの石井ナルトに訊いた。“悲しみ”という言葉に込められたパワーとは?
[メンバー] | 石井ナルト(Vo) |
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[取材・文] | 伊藤啓太 |
[写真] | 鈴木”もぐら”悠太郎 |
結成から現在まで
――2003年の結成当時、こういうバンドをやりたいという明確なイメージってありましたか?
ナルトバンド名からもわかると思うんですけど、“こういう音楽をやりたい”っていうイメージがあればもうちょっとそれっぽい名前にしましたね。音楽的方向性が決まる前にスタートして、週に3〜4回スタジオに入り、ライブ活動をする前に練り上げてました。俺は初心者だったし。
――ではQomolangma Tomatoが最初のバンド?
ナルトそうですね。楽器経験もなかったし、ほぼ初めてのバンドです。小倉(Gt)も最初学園祭とかでギターボーカルをしていて、ちゃんとギターを弾くのは初めてだったんです。どちらかというと辞めてしまったベースの山中がひっぱってくれてました。スタジオに遅刻したりする人が許せなくて、説教するんです。山中が一番厳しかったですね(笑)。
――なるほど(笑)。バンドは初めてとのことですが、リスナーとしては当時どういう音楽を聴いてましたか?
ナルト小倉から色んな音楽を聴かせてもらってました、INUとかbloodthirsty butchersとか。そういうバンドを好んで聴いていたし共有できていたから、最初の段階からバンドに還元できていたかなと思います。
――パンク、オルタナ、ハードコアがやはりルーツなんですね。
ナルト半分足をつっこんでいる感じでした、オルタナ、ハードコアは。オルタナ、ハードコア、ミクスチャー、パンクのジャンルというか、どういうバランスでやったらバンドがかっこいいかっていうのを考えていましたね。Red Hot Chilipeppers、Rage Against the Machineとか、54-71、At the Drive in、FUGAZIとかをみんなで聴いてディスカッションしたりしてました。
――結成当時作った曲で今も原型が残っている曲ってありますか?
ナルト19、20の時に作ったのは「through your reality」「商店街」。このあたりはまだやってますね。
――そう考えるとバンドのベースはかなり早い段階からできていたんですね。
ナルト早かったですね。流石に一番最初に作った曲はボツになってしまいましたけど。今やっている曲の中では「商店街」が一番古いのかな。その1年後くらいに「蒸発のイメージ」ができて1stアルバムの曲ができてきた感じですね。