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結成わずか1年半にして小田原イズムの出演を果たしたサヨナラの最終回。来春にEPの発売も決定し、躍進を続ける彼らの素顔に迫った。

[メンバー] シバタカオル(Gt/Vo)ほりうま。(Gt/Vo)諸泉航(Ba)高橋・サウザー・北斗(Dr)
[取材・文] 坂井 彩花

よく”照明さん殺し”って言われます

――サヨナラの最終回は、みんなで騒いで盛り上がれる“踊るロック”に対抗した“踊らないロック”を提唱していますよね。そのコンセプトに至った経緯を教えてください。

ほりうま最近騒がれている踊るロックをやれば人気者になれる。みたいな風潮が、あんまり好きじゃなくて。それとは違った道で人気者になりたいと思ったんです。もともと自分はポストロックが好きというのもあって。その影響もありますかね。

シバタ「やりたい曲をやろう!」って曲を作っていったら、結果として踊らないロックができたんです。それが最初にレコーディングした「モノクロの街」ですね。3拍子があったり、一般的な展開からあえてはずした構成にしたり。よく“照明さん殺し”って言われます(笑)。

ほりうま確かに“照明さん殺し”はよく言われるね(笑)。

シバタ初めて僕たちを観てくれたお客さんが、曲に乗ろうとして「ここじゃないんだ!」ってなっているところはよく見ますね。そういうところでは、“初見殺し”的なところはあります。それでもやっぱり、凝りたいんですよね。今は、みんなで踊って騒げるような踊れるロックが主流じゃないですか。でも、裏打ちにもう飽き飽きしているっていう人たちって絶対にいると思うんですよ。それに便乗して“踊らせないロック”って言ったら見てくれる人がいるんじゃないかなと思って僕が命名しました。

――曲ありきで〈結果としてできたものが踊らせないロックだった〉ということなんですね。

シバタ踊らせるような曲も作ろうと思えば作れるんですけどね。結果的に踊れなかったって感じです(笑)。

ほりうま曲をやったときに、びっくりしてほしいんですよ。「あぁ、そうなるんだ!」って思ってもらえるような、面白い曲の構成にしたくて。そうしたら、そういう風になったんです。

シバタ僕、SAKANAMONめっちゃ好きなんですよ。SAKANAMONみたいに、初見で掴みどころのない曲が好きなんです。通が好きなものが好きなんですよね。はいはい、みんなが好きって言ってるから好きなんでしょ、みたいなの嫌いだから(笑)。例えばライブハウスで、ほかの人は全然知らないアーティストの振付を俺たちだけで完璧にできるみたいな。そういうので結構、優越感に浸っちゃう。お前らが乗れないノリに俺らは乗れるんだぞ! って。何回も聞いた時に振りがわかるっていうのは、一種のステータスだと僕は思ってて。

ほりうま知る人ぞ知る、みたいな。

――ホームページに「音楽性の違う4人が集まった」と書いてあったかと思うんですが、みなさん好きな音楽のジャンルが違うということですよね?

諸泉共通しているのはエルレぐらいじゃない?

ほりうま確かに、4人で好きな音楽ってないかもしれないです。

シバタ根本が違うんだと思うんですよ。俺は今までポストロックなんて聴いてこなかった。

北斗俺なんて大学入るまで、音楽というものを全然聴いてこなかったよ(笑)。

シバタ僕と諸泉がちょっと似てるくらいですかね。根本は全然違いますけど。僕の根本にあるのってゴスペルなんですよ。クリスチャンで、ずっと歌ってきた場所がライブハウスとか軽音サークルじゃなかったんです。ゴスペルや聖歌、混声合唱だったので。そこがまず違うかな。曲を作ってきても、ピアノをやっていた影響からか伴奏っぽい感じになってしまったり……。ギターでは、あまり作らないような曲調になりますね。

諸泉俺は今でこそ歌ものが好きだけど、スタートはGLAYでした。邦楽ロックが好きでしたね。いちばん好きなのは、BLANKEY JET CITY(笑)。中学生の時は、SCANDALとYUIが好きだったし。ちなみにBUMPOF CHICKENは全然知らないです。ELLEGARDENは知ってるけど(笑)。

シバタELLEGARDENは知ってるけど、BUMP OF CHICKENは知らないの? なんか育ち悪いね(笑)。

北斗俺はELLEGARDENは知らないけど、バンプは知ってた。

ほりうまお行儀がいい(笑)。俺はSCANDALより先にZONEに入ってたわ。「SCANDALってZONEでしょ」くらいに思ってたから、俺はSCANDALは通らなかったんだよね。そこら辺から俺は、スターダストレビューとか聴いてした。老けてたんだと思う(笑)。

シバタそう考えると、俺もほりちゃんも音楽歴が面白いよね。俺はゴスペル! とか言ってるけど、アニソンも好きだし。北斗は音楽自体、聴かないし。

――本当に音楽へ対するアプローチは別々なんですね。

ほりうまだから曲も支離滅裂だったりするかも。良い言い方をすると緻密とか展開が多いって言えるけど、悪い言い方をすると雑多で支離滅裂。ごった煮みたいな(笑)。

シバタそれって新しくない? 売れそうじゃない?

ほりうまこういうのを作りたい! と思って4人で動いてるとかはないです。誰かがフレーズをもってきて、各々で構成を練ってスタジオで作りあげる感じかな。

――ホームページに記載があったので、楽曲はほりうまくんが全部担当しているのだと思ってました。

ほりうま俺も作りますし、シバタも作ります。

シバタ「ONE for ONE」みたいな、CDの始まりだったり終わりだったりする曲は2人で一緒に考えたりもしますね。ここの歌詞が、ここのギターソロが……って。

ほりうま「時を問う」とか使う? みたいな(笑)。日常会話で、その言葉使う? って。

――じゃぁ、作詞作曲は全部ふたりでやってらっしゃるんですか。

シバタほりちゃんが6で俺が4くらいですかね。

ほりうま俺が作曲した曲のほうが多いので、それの影響かな。作曲した人が作詞をする、みたいなのがあって。今度は、作詞と作曲を別人でやったら面白いかなとか考えていたりします。

――シバタくんの方が唄っている量が多い印象があったのですが、そういうわけではないんですね。

シバタ僕が歌う曲をライブでやることが多いからですかね。曲そのものだと、堀ちゃんのほうが多いです。僕の作る曲は、3曲中2つは没になる勢いなので(笑)。ほりちゃんのほうが作っている曲の量も多いし年数も長いから、キャッチーさとかメロディセンスは圧倒的にありますしね。

――ほりうまくんは、リードギター兼ボーカルってことですよね?

ほりうま一応ツインボーカル・ツインリードギターって感じなんです(笑)。俺の主張がすっごく激しいからそう見えるのかもしれないですね。「真ん中の人をたてるから俺が下がる。」っていうのが好きじゃなくて(笑)。「俺は前にでるから、お前はそれより前にこい!」って思っています。だからなのか、たまに仲が悪くなったりします(笑)。

――サヨナラの最終回の魅力のひとつに声がいいっていうのがあると思うんですけど、声の使いわけとかも意識していますか?

シバタ僕は、すごく意識してますよ。「LOST BLUE」だったら声が枯れる感じにするし、「モノクロの街」は綺麗に歌うようにしてます。

――シバタくんの唄い方は特徴的ですよね。

シバタ俺は歌うまいっていうか、歌すごいから(笑)。自分でも思いますもん、俺は歌がすごくいい。

ほりうまシバタはバンドをやる前、弾き語りをやってたんですよ。その期間が長かったので、強弱の出し方がうまいんですよね。バンドマンっていうよりは、弾き語りでやっている人。ささやくように歌ったり怒鳴るように歌ったりと、ニュアンスの差が結構でます。だから、「こういう風に歌って」っていうと再現率がすごいですね。

シバタ実は僕、バンドで歌うのドへたくそだったんですよ。1年生で入部した時に弾き語りをやったら「超いいじゃん!」って褒められて。いざバンドで歌ったら、「弾き語りのほうがいいね。」ってずっと言われてました(笑)。実際、昔の音源を聞いてもあんまりかっこよくないというか、バンドの声じゃないと思いましたし。バンドをしていくなかで、引き語りの表現率とバンドっぽい歌い方が磨かれていったんだと思います。

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坂井 彩花
  • 坂井 彩花
元楽器屋のお姉さんの経験を持つ音楽ライター。感情に働きかける文章が得意。中高で吹奏楽部、大学で軽音楽部に所属していた典型的な音楽だいすきっ子。積極的にいろいろなライブに出向いてはライブレポート等を書いている。