MENU

7月9日(日)にBurgundy初のワンマンライブが開催された。先日解散した「或る感覚」のフロントマン、立花ロンのソロ・プロジェクトの本格始動ということもあり、会場はほぼ満員で彼らを迎えた。今回は終演後に立花龍(Vo/Gt)とヒロキぼーい(Gt)に伺ったコメントを交えレポートさせていただく。

サッとSEもなくメンバーが現れると、まず爆音で鳴らされたのは或る感覚のラストライブで最後に演奏された「エンドビールで乾杯」。立花はこの曲をBurgundyの始まりに選んだ理由をこう述べた。

或る感覚のライブの最後にこの曲を選んで、終わりから始まるっていうコンセプトでこの曲を1曲目にしました。

――立花龍(Vo/Gt)

そしてそこから「邂逅」、「対話」と或る感覚で演奏されていた楽曲、「道程」「彼方」と立花が弾き語りで演奏していた楽曲がBurgundyとして鳴らされた。事前に公開されていたデモ音源が想像以上にフィジカルなロックだったため、壮大なロッカバラードの「邂逅」から「彼方」までミディアムテンポでしっかりと歌を聴かせる楽曲が続いたのは正直驚きだった。

或る感覚が初期のヒリついて劈くようなギターサウンドからどんどん地に足がついていき、音と言葉を響かせるという流れに変異していったその延長線上で、さらに研ぎ澄ましていくという思いを強く感じる序盤のセットリスト。この流れの真意を立花はこう語った。

とにかく歌を届けたい。Burgundyをやるうえで「歌を届かせたい」っていう気持ちを先に伝えたい、イメージを付けたいというのがあってミディアムナンバーは最初にまとめました。この日のセットリストは前半がアコースティックな意識で歌える曲、中盤がグルーヴ、後半が筋肉質な曲っていう三部構成のイメージでした。

――立花龍(Vo/Gt)

そしてMCを挟み、或る感覚のキラーチューン「ステレオブルー」の切り裂くようなリフから一気にフロアの熱が上がり、続いて新曲が演奏されるたびに開演前はまだベールに包まれていたBurgundyというバンドの輪郭がどんどん濃くなり始める。

Burgundyのオリジナル楽曲で最初に演奏されたのは「KAKOUEN」。The MusicやFranz Ferdinandを思わせるグルーヴィなイントロから、歌ともトーキングボックスともとれる立花のボーカルが印象的なミドルテンポのダンスナンバーを展開。そして「荒野へ」ではダイナミックなギターのイントロから、ファンクも内包したエキゾチックでパワフルな楽曲を披露。立花がグルーヴパートと称したこの2曲はいずれもダンスナンバーと呼べる楽曲だが、今の機械的な所謂“ダンスロック”とは一線を画したフィジカルなサウンドが印象的だった。

MCでは或る感覚時代も振り返り「売れるための努力はしたくない」「いけるのかお前ら、みたいなのもしたくない」「作られた熱量はいらない」とBurgundyが自らの音楽を突き詰めるためのバンドであることを改めて宣言。

そして立花が「ダンスロックだなぁと感じる曲をやります」と鳴らしたのはタイトルもストレートな「ダンスホール」。この楽曲にこれから出会う人たちはいろんな“ダンスロック”を思い描いて出会っていただきたいが、個人的な感想はシンプルに“ロックンロール”。そもそもロックンロールは元々ダンスミュージックであると改めて思わせてくれる最高に踊れる新曲だ。そして筋肉質でスケールのでかいギターのリフから一気に疾走していくUSオルタナライクな「チャンプロー」と新曲を4曲続けたあとに、或る感覚の楽曲から「ファイトクラブ」を鳴らした。今の筆者が描くBurgundyのイメージに、一いちばん親和性が高いと感じていた或る感覚の楽曲が「ファイトクラブ」だったが、やはりガッチリとはまっていた。彼らはBurgundyの音をこう話す。

(Burgundyの音は)ひとつの枠で捉えると、広いステージが似合う曲をイメージしています。その振り幅の中で歌を聴かせるだったり、ダンスロックでも小箱で速いテンポで暴れるものではなく、“自然に踊る”というところに立ち返ったダンスロックを意識していますね。

――立花龍(Vo/Gt)

なおかつ踊れるんだけど強い、筋肉質な部分は意識してます。

――ヒロキぼーい(Gt)

本編最後に演奏されたのは事前に音源の一部を公開していた「バカなの?」。新曲の中ではいちばん速く、そして圧倒的に激しいオルタナナンバーを爆音でぶちかまして一旦幕を閉じる。

そしてアンコール前のMCで、すでに公開されているようにこの公演まではサポートメンバーのかたちであったメンバーが正式なメンバーとして加入し、ソロ・プロジェクトからバンドとして活動することを発表した。サポートから正式なメンバー加入、バンド結成に至った思いをこう語る。

或る感覚と明確に違うのは、サポートメンバーなのにアレンジにかなり手を加えてもらったんですよね。或る感覚の時は自分が持ってきたデモに微調整をするくらいだったのが、作曲のクレジットを立花龍からBurgundyにしたほうが良いくらいアイデアをもらえるんです。だから、メンバーになってもらったらもっと面白いことができるんじゃないかなって思って、加入を提案したら入りたいって言ってくれたのがきっかけですね。

――立花龍(Vo/Gt)

加入自体特に考えてなかったというか……遊びたいんですよね。音で遊べる立花龍っていう素材があって、発想も柔軟だし自分も遊べるなっていう。

――ヒロキぼーい(Gt)

「自分が新鮮だと思う気持ち」と「世の中の新鮮との隔たり」を埋める、新しいグルーヴを作るにあたって全員必要なメンバーです。アレンジを手伝ってもらうことで、曲が面白くなっていく瞬間に初めて出会えました。

――立花龍(Vo/Gt)

アンコールでこの日を締める楽曲に選ばれたのは「亀の速さで」。進んでいくための楽曲だから或る感覚の解散ライブでは意地でもやらなかったと語る同楽曲を、Burgundyとして進んでいくために歌い上げ初ワンマンは幕を閉じた。

この日のライブで見せてくれたBurgundyの片鱗は、非常にパワフルでフィジカルなロックバンドだった。踊らせるビートではなく、踊れるビートサウンドの彼らの音は今のシーンとは一線を画した、ある意味では最新のサウンドとは言いがたいかもしれない。しかし普遍的かつ原始的な彼らの鳴らすロックに未来は十分感じた。どこまでBurgundy色にシーンを染めていけるのか期待し、できればいつか大きなステージで耳が痛くなるくらいでかい音で、彼らの音で踊りたい。

最後に彼らから一言ずつコメントを頂いたので、これで締めさせていただく。

ニッチな音楽なんですけど、そういうものを求めている人間に絶対届けたいです。大きなセールスを狙うことをまったく目的とせず、オルタナティブがポップになる瞬間を見たいというか、面白がってくれる人たちとBurgundyを一緒に作っていきたいです。

――立花龍(Vo/Gt)

自分の遊びが人の遊びに……愛をもって……強くなろう! Burgundyですよろしく!(笑)

――ヒロキぼーい(Gt)


photo by Viola Kam (V’z Twinkle)

Burgundy / 1st live ダイジェスト

イベント情報

10th Anniversary “キングギドラ”
2017.09.15(金)新宿NINE SPICES
OPEN 18:00 / START 18:30
ADV ¥2,500 / DOOR ¥3,000(ドリンク代別)
出演:Burgundy / バズマザーズ / VELTPUNCH / OA.blum
13日の10時予約開始
イープラス

関連リンク

Burgundy公式サイト

この記事が気に入ったら
いいね!お願いします

最新情報をお届けします

TwitterでDiggityをフォローお願いします!

  • ツイートする!
  • ブックマークする!
  • シェアする!
伊藤 啓太
  • 伊藤 啓太
音楽好きの家庭育ちの次男。某CD屋からスタートし事務所、ライブハウス、音楽誌、流通、イベント制作と渡り歩いた業界屈指の決定力のない器用貧乏。